■セドリック    内・外装の雰囲気はそのままに大改造、安心で快適に乗れるように!  スワッピング&レストア     2010年1月~
 

 昨年、兵庫県宝塚にお住まいの方からご連絡をいただきました。 「2年間別の業者に依頼していたがいつまで
 まっても完成しない。結局業者がつぶれてしまって自動車が畑に放置されてしまっている。」 との事でした。
 当社としては、他の改造車の作業もあり、すぐのご入庫は無理とお伝えしましたが、先方の弁護士からの打合せ
 で、すぐに引き取らせていただく事になりました。 実際の作業は2010年になってからと言う事でご了解を頂き
 ました。
  現車を見て、まず、日産車なのにクラウン等で採用されている3.0㍑の2JZがスワップされています。
 また、旧クラウンのギヤーボックス式パワーステアリングに変更されて居り、 せっかくのコラムシフトをクラウン
 のハンドルにごっそりと取替えられています。 勿論、エンジンは結線もまだ、配管類は未接続、排気系は無し、
 と言った状態でこのまま完成させる事も不可能です。当社の改造ポリーシーとは程遠く、日産車には、日産の
 エンジンでスワップして
出来るだけオリジナルに近い雰囲気で改造させていただけるなら、今回の改造を
 お受けする旨をお話したところ、お客様ご自身も是非そうされたいとの事で、改造させていただく事になりました。

 今までの改造とは異なり、色んな箇所を切ったり張ったり改造されているので、
改造車とは判らないように、
 性能、乗り心地の良い自動車にするのは大変な改造になりそうです。

 

      下の項目にマウスを移動すると写真が見れます。 クリックすると説明に移動します。

 
既に載せてあるクラウンの2JZエンジンを取外し前の改造の様子を調査します。
メインのドナーカーです。エンジン、ミッションその他のパーツ類を取外します。
ボディスワップの為に、S13の前部を切断しセドリックと合体させます。
C35系のラック&ピニオンとセドリックの旧型ハンドルシャフトを連結するために改造します。
マニュアルシフトレバーをオートマ用に改造します。

入庫時の現状
 畑の空き地に長期間放置されていたので、あちこちに錆びが発生しています。 オリジナルの部品も多く欠落して
 いるので、中古部品を手配しましたが、一般のルートではすでに無いのでオークションで手配できる限りの部品類
 を落札しました。 足らない部品は当社で製作することにします。
 シフトレバーはエスティマのようにダッシュパネル中央の仮付けしてあり、これもオークションでマニュアルシフト
 のハンドルを見つけ、これをオートマチック車用に改造する事にします。これで、乗車定員も元通り6人乗りのまま
 で改造申請できそうです。

 

改造前のエンジンルーム
 トヨタの2JZをスワップさせるために、オイルパンと車体とが大きく干渉するので、クロスメンバーを大胆に切り
 取って半自動炭酸ガス溶接(Mig)してあります。 左の写真のように本来はまっすぐなクロスメンバをU字形に
 切断してオイルパンが干渉しないように加工してありました。 これでは強度が大きく低下するため、またオリジ
 ナルのダブルウイッシュボーンサスペンションのまま使用するのは、すでにブッシュ類が劣化してひび割れや
 亀裂が発生しており使えそうにもありません。
  当社でブッシュを特注して修理出来ない事はないのですが、今後の整備を考えても補給部品が無い事や、
 
エンジンの出力が大きくアップし、走行安定性を高めたいので思い切ってドナーカーである、C35系
 ローレルのフロントサスペンションとそっくり交換する事
にしました。 

ドナーカー1(ローレル)
 このままでも充分に乗れる非常に程度の良いドナーカーが見つかりました。例によって移植するすべてのパーツ
 を取外します。エンジン、ミッション等の動力伝達機構や、今回は最高出力が極めて大きくなるので、ストラッド
 ステアリング機構、ディスクブレーキ、マスターバックなどの足まわりも全て取外しておきます。


ドナーカー2(シルビア)
 C35系ボディは3ナンバーサイズなので、5ナンバーサイズのセドリックには足まわりの、ロアーアーム等は
 長すぎて移植できません。 ローレルから使えないパーツはS13系シルビアから移植します。 普通改造は
 ドナーカーは1台で済みますが、
今回はドナーカーを2台使います。 日産車は外観は異なってもストラッド
 を取付けるタワーやメンバー類は共通なのでそれらを
組み合わせて1台の車に作り上げていきます
 各部の寸法を詳細に計測・記録した上で、S13の前廻りボディを当社でプラズマ切断機を用いて切断します。

 

ボディ前部のスワップ改造
 セドリックからクロスメンバーごとダブルウイッシュボーンサスペンション廻りを取外します。
 ストラッドタワーを取付け予定箇所を切断します。フロントフェンダーインナーや左右のメンバーを取ると車体を
 支えている力が無くなるので車体は「グラグラ」になります。 この当時の自動車は2~3ミリ程度の寸法誤差は
 当たり前ですが、測量機器(セオドライト)やレーザーポインタ等を使い 1ミリ以下の精度で計測しボディを溶接
 します。 RBエンジンを載せるために、
RB用のクロスメンバーをそのままで取付けできるように、テンション
 ロッドやロッドブラケット、スタビライザーは車幅の関係上S13のパーツを使用します。その為、メンバーは厚い
 鋼板で製作してインナーフェンダーとスポット溶接で接合していきます。

ストラッドタワーの移植
 セドリックのボディはダブルウィッシュボンで、前輪にかかる荷重のほとんどをクロスメンバで持たせている為
 補強を各部に施工します。 特に、ストラッドタワー付近は、元々セドリックには付いていないので、強度が低く
 鋼板を何重にも重ね合わせて立体的にフレームを製作します。 車両に対して前後方向に配置されている元の
 メンバーに対してS13のメンバーは16センチも幅が広いので、そのままではエンジンを取付けると排気系や補機
 類がメンバーと干渉する為、セドリックのメンバーを強度が低下させない程度に切断除去します。 
 左の2枚目の写真の様に鋼板で補強しながらメンバーを製作します。 

  

防錆処理・塗装
 今回の改造は単なるエンジンスワップだけでなくグレードアップも視野に入れてレストアを目指しているので、
 より高級感を出すために、その後、下地作業防錆処理を経て
エンジンルームはボディと同色に塗装します
 写真で見えるようにクロスメンバーやテンションロッド、スタビライザー等は全てシルビア分を移植しています。

新エンジンの再生
 C35のNeoストレート6エンジンです。ダブルウイッシュボンの足まわりを撤去したために車両重量も80キロ程度
 軽量化できました。元々ローレルと比較しても軽いのでこの高出力エンジンだと非常に良く走る事が出来そうです。
 6万キロ程度しか走行していないドナーですが、
今回も今後の事を考えてオーバーホールします。

 各シール類、ガスケット、ウォーターポンプ、ベルト類などは勿論の事、オルタネータ、セルモータは再生修理を
 します。 これで安心してお乗りいただけます。
 ローレルと比較してエンジンルームのスペースがかなり狭いので細部を細かく計測してエンジンやミッション本体
 は改造せずに載せれるようにボディを加工します。 今までカローラ等の小さな車両では仕方なくコーンタイプの
 エアークリーナーを使用していましたが、今回はグレードアップもあり頑張って
ドナーの純正エアークリーナー
 アスキスコロニーパーク(2)の様に取付ける事にしました。

 今後、
故障が発生した場合を考えて、外部診断機で診断できるように配線廻りは、完全にドナーのハーネス
 を移植して、電子制御関連装置や、排気ガス関連の装置や部品類も移植します。

ハンドル廻りの改造
 写真下側がセドリックのステアリングシャフトです。 左先に大きなギヤーボックスが付いていました。
 左端にあるのがリサーキュレーティング式ボールベアリングのウォームギヤーです。 上にあるのがローレルの
 ステアリングシャフトです。 これの左端にあるユニバーサルジョイントとパワーステアリングラックとが連結される
 ので、 新旧ステアリングシャフトを改造して一つのステアリングに合体させていきます。

シフトリンク機構の製作
 室内は外装と同様にオリジナルの雰囲気を壊さない為に、当然シフトレバーはコラム式に改造します。
 オークションでマニュアルシフト用のコラムステアリングを見つけましたが、かなり老朽化しており修理してから
 オートマチック用に改造していきます。 ミッションとの連結はワイヤーを使用します。 ステアリングやシフトレバ
 等は常に運転者が操作する為に常に手で触れている部分ですから操作時に少しでもガタツキや引っかかり感が
 あれば不快になります。スムーズに操作できるように慎重に改造していきます。 
シフトレバーは破損している
 ので、写真の様にアルミ製で当社で雰囲気を壊さないように削り出し、製作(ワンオフ)しました。

 ミッション側のシフトワイヤー取付けスティも写真の様に製作しました。 これで良い感じにシフトできるように
 なります。
 

レバースイッチの製作
 コラムシフトだけでなく方向指示器などのレバースイッチ類のつまみも破損しています。
 グレードアップを目指した改造だけにこのままと、言う訳には行きません。
 写真中央の
アルミ素材(茶色の保護シールが貼ってある)を削り出し、レバーを製作します
 シフトレバーの製作に当っては、お客様にもわざわざお越しいただいて、
実際に手で触れていただいて、大きさ
 や形状等の打合せ後製作致しました。 
オリジナルのレバーよりも良い雰囲気になりました。

ステアリング装置・ラック&ピニオンへの変更
 今回も例によってステアリングはラック&ピニオン方式に変更します。 これによって、走行安定性は飛躍的に
 向上し、完成時にテスト走行しましたが120㌔以上でも楽々と片手運転できそうです。

エンジンの据付
 いよいよRBエンジンの取付けです。 C35のクロスメンバーなので、当然ですがすんなりと据付できます。
 ラジエータ及びエアコン用のコンデンサーはC35用を使用しました。 これで
真夏の高温時の停滞路でも
 オーバーヒトの心配をしないでご使用いただけま
す。その他の付属品類についてもできるだけC35用を採用して
 一見したら何の改造もしていないノーマル車に見えるようにいたしました。 エアークリーナ等はコーン型を採用する
 ケースが多いですが
今回は純正にこだわり、C35用をそのまま移植、据付いたしました。

排気系の改造
 ノーマル車の雰囲気を壊さないように排気系を製作していきます。触媒マフラ(キャタライザ)より後は130の
 車体に合わせてステンレスパイプで製作していきます。これで、安心して永くお乗りいただけます。アイドリング
 での排気音は極めて小さく、4000~5000rpmに上げていくと力強いいい感じの排気音になりました。

プロペラシャフトの改造
 高出力の為、C35のプロペラシャフトを採用します。 センターベアリングは改造して130のボディに合わせた
 ブラケットを製作し、 当社お得意の
溶接でデファレンシャル側のユニバーサルベアリングと接合します
 工場内で180㌔までのスピード相当で回転させましたが室内には振動は伝わらず本当に静かな自動車に仕上
 がりました。
 

室内のレストア
 荒れ果てた室内を、復元させるには多くの箇所をレストアさせなければなりませんでしたが、ようやくここまで
 復元できました。 クーラーユニットやオリジナルの雰囲気を壊さないように前述のレバーの製作を始め
 ステアリングホイールやアクセル、ブレーキなどのペダル類、サイドブレーキレバーなど数えたらきりがあり
 ませんが、すべて製作、 改造いたしました。 コラムシフトレバーを操作すると前面のパネルに発光ダイオード
 でシフト位置が判るようにモニターを製作しました。

完成
 わが子を送り出すような気持ちです。 すみずみまで念入りに車体や内装を磨きピカピカに仕上げました。
 ヘッドライトが暗いので、HIDに変更しました。 見かけはクラシックですが性能は今の新車とそん色のない
 高性能車です。 試運転で信号待ちから一気に加速したら隣の自動車のドライバーがびっくりしていました!
 

 
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