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八倍モータースのホームページ
   ■クライスラー・ニューポート    ガス検で加速性能が極端に悪くなったエンジンを蘇らせる  排気系の改造・ワンオフ     2010年8月
 

 
 兵庫県の姫路より当社ホームページをご覧いただいて、メールを頂きました。
 米国本国より直接個人輸入されて、業者に依頼してガス検をされたとのことです。 輸入当時は普通に加速して
 いたようですが、触媒をつけたりしている内にアクセルを一杯踏んでも 「シュー」と言う大きな排気音がするだけ
 で
エンジンの回転が上がらず加速はほとんど無い状態で、何とかならないかとのご依頼でした。

 一度、拝見させて頂いてからとお伝えすると、すぐにご来社頂き、試運転するとお話の通り、エンジンの排気抵抗
 が非常に大きく折角の7リットル程のエンジンとは思えない情けない加速です。 他にも気になる箇所は多々あり
 ましたが、まずこの出力不足を治してから今後の事を考えて行く事にして、排気系改造作業をお受けする事にい
 たしました。
 今後も永く乗られるとの事で、例によりまして当社お得意の
ステンレスパイプで排気系をワンオフして製作
 する事にいたしました。

 

入庫時の現状
 大切にされておられる様子で、外観もエンジンルームも年式と比較しても、とてもスッキリした感じです。
 残念な事にエンジンやミッションのオイルもれが発生しています。 
 今回はとにかくスムーズに加速するように改善して行きます。ご入庫いただいた時点では加速が悪く、全ての
 触媒を取外してあり正規の状態は判りません。
 ご存知のように
当社が実施する全ての改造は保安基準に適合させる事を基本にしていますので他の
 修理箇所については排気系を改造してからでないと出来ません。

 そこで、新規登録された陸事に直接電話してどのような申請をしてガス検を通したのかを問い合わせしました。
 なんと、触媒を3個も取付けた状態で検査を通していました。 これは触媒を取付けた事によってガス検をクリア
 したのではなく、排気系の流量を極端に絞ったり、2個の触媒では11モードが合格できなかったのか更に1個
 の触媒を増設したりされて、2回もガス検を受検されておられ結果何とかクリア出来たようです。
 ガス検をされた業者は随分苦労されたように推測されます。 触媒は、本来ならせいぜい2個あれば充分なので
 すがすでに、この状態で申請済みでもあり更にガス検する事は費用的にももったいないので、今回は陸運局担
 当官のご指導もあり
ガス検申請時の諸元通りに触媒を3個付ける事にします。
 

旧排気系の取外し
 左の写真にマウスを移動していただくとご覧いただけるようにニューポート純正のエギゾーストパイプ部分は
 変形はしていますが、ほぼ55φ程度です。 今回入庫時の状態は、加速不良を改善する為にか? 触媒を取外
 した箇所では40φ以下になっています。 この為、前述のようにアクセルを踏むと排気間内で大きな閉塞音が
 発生します。 左右バンクの集合部が直角に接合されています。 これでは排気管内の左右の圧力波が干渉して
 抵抗となり排気効率が大きく低下する原因となります。

改造前の状態
 新規登録時のガス検申請の際に取付けてあった触媒です。日産製の小型の触媒で管径が35φしかありません。
 上で私が持っているのが今回使用する60.5φのステンレスパイプです。比較して随分太さの相違がお判りいた
 だける事と思います。 
 念の為、左右両バンクが合流する集合部を切開してみました。 写真にマウスを移動されてご覧いただけるよう
 に写真下部は穴が開いておらず、ここで一番排気抵抗が大きかった事が判明しました。 
 

排気管の製作
 排気抵抗を出来るだけ少なくさせるために、もともと日産製の触媒をとりつけてあったこともあり今回取付ける触媒
 は 
日産のRB25用の触媒を3個採用致しました。
 触媒の出入り口は90φ以上あり、触媒の容量としては充分です。 防錆や耐久性の確保するために今回も
 配管類やフランジ部もステンレス製で製作します。大きな曲がり部分はステンレスパイプを曲げて製作しますが
 急な曲がり箇所については斜めにカットしたパイプを組合せて出来るだけ滑らかに溶接していきます。

集合管の製作
 排気抵抗を減らす為に、今回もこの集合部にはこだわって製作しました。
 写真にマウスを移動されてご覧いただけるように、合計3個の触媒を取付けしました。 排気ガスの状態は
 ご入庫頂いた時点で計測した数値より、CO/,HC/NOx ともに大幅に低下させる事ができました。
 なにより、アクセルを一杯に踏んでも非常にスムーズな回転で立ち上がっていきます。 アイドリング時に発生
 していた嫌な振動もほとんど無くなり、高速道路をテスト走行すると米車独特のトルクの大きな加速感で、
 エンジンは蘇ったように全く正常に走行する事ができました。

完成!
 オリジナルのテールパイプは鉄にクロムメッキをしてありましたが、錆が発生しておりステンレス製のマフラー
 カッターを製作し、交換させて頂きました。
 次回には、今回出来なかった箇所を色々と修理や改造をして行く予定です。 よろしければまたご覧ください。

 
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