事故事案 平成17年3月 車相互物損 大阪府堺市スーパー駐車場出口付近 

発生状況
 黄色センターラインのある道路をAが制限速度50`に対して
約20`で走行中、急に左後部に強い衝撃を感じたので、自動車
を道路左脇に停めた。

 B車の運転手(30歳前の女性)が車から走り寄り、A車の運
転手(A車所有者の長男が運転)に 「よそ見をしていてぶつけ
てしまった」 と何度も謝った。

 自動車保険に契約しており全面的に過失を認めているのである
から後は、自動車保険に契約しているとの事でもあり、現地での
話し合いは終了するつもりであったが、予てから父親のA氏が、
「必ず、相手から、どんな形式でも良いから弁償することを、
一筆もらっておくうように」 と、指示を受けていた。

  相手女性から簡単なメモではあったが「保険を使って、弁
償します。  氏名 ○○○子 」
と言う内容の念書を取り
付けていた。
 
 全面的にB側の過失の有る事故と思われ、弁償の約束も、更に
は相手側から弁償の一筆も取り付けたので、A氏の息子は当社
に事故の報告後、一応安心して帰宅された。
 

道路状況解説
 黄色センターラインのある道路。当時買い物客の車両の
出入りが多く常にこの店には専属の警備員が立っていたが、警備員が右方向を見ている間にB車は駐車場より急に発進
してしまった。




B側の主張
  確かに当方に過失があるのは明白であるが、何も全額
弁償するとはいっていない。 

 一筆書いたのは、自動車保険に加入しており、保険会社に
すべてを任せ、自分の悪い分に付いては保険より弁償すると
言う事である。
 路外からの進入であるから80%の過失を主張する。
もちろん普段通勤に使用されているA氏の修理中の代車まで
は当方としては支払えない。
 
A側の主張
  黄色のセンターラインのある道路を走行中の当車に路外から、
 ましてや後輪タイヤの更に後ろとリヤーバンバーにかけて衝突
 して来て、過失割合を云々するのは如何なものか。
  入力方向こそ真後ろではないが、これは、まさに追突事故の
 事例になると思われる。

  さらに現地で側運転手より、「よそ見をしていてぶつけて
 しまった。」と何度も謝罪があり、現場で「念書」までも書い
 ておられるのに、今更こちらに20%を持てと言うのは、騙すつ
 もりであったとしか思えない。

 一体このケースで氏のご子息にどのような過失があったのか。
  自動車の損害状況を貴社の専門鑑定人に見てもらい衝突の
 傷跡を検証した上でもう一度よく話し合う事とした。



最終結果
  この事故については、双方車両保険を契約していたが、A氏側保険会社には一応事故報告のみとし、保険請求については保留した。
 相手側保険会社の鑑定後、当社の主張通り、過失については相手側が100%負担するが、どうしても代車費用 まではもてないと
 執拗に粘ってきた。
  当方の主張を通していくのが本来の話の筋ではあったのだが、代車代金の事だけで交渉を長引かせるよりも、早期解決した方が
 良いと判断し、筋の通らない話ではあるが示談する事とした。
 (調停と言う道もあったのですが、訴訟費用とその効果を比べれば、認めるしかないケースです。相手保険会社も充分その事を
   知っての上で言ってきている。)



考察
 事故現場での双方の話し合いは、証人や、写真やブレーキ痕等の物証がなければ、相手が後日になって、話を変えとんでもない
 展開になるケースが多くあります。
  ボイスレコーダ等での録音は、今のところ参考にはなりますが、相手の了解を得なければ証拠にはならないので注意が必要です。
 念書等は、かなり有利な交渉材料になりますが、今回のように、後日どうにでも釈明出来る内容では、たとえ相手から取付けでき
 てもあまり役立たなくなってしまいます。
  発生日、時間、場所、住所、氏名(サイン)、ハッキリと弁償する旨の確約、作成日等をどんな紙にでも良いですから書いて
 もらって下さい。もし文字が書けない相手の場合には、貴方が代わりに書いて、読んで聞かせ、相手に納得させた上で、サインさせて
 下さい。

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